第4回・東京女子エロ画祭 開催に寄せて

女性がエロスを表現した制作物を募り、一般投票でもっとも共感を得た作品に賞を授ける東京女子エロ画祭は2011年に誕生し、本年11月に第四回を開催する運びとなった。

昨年の第三回では百人を超える会場審査員によるグランプリ、準グランプリのほか、ニコニコ生放送で視聴した六万人のユーザー投票からニコ生賞も選定された。プロ・アマ・職業を問わず、女性の作品が広く世に向けて発表されることを委員一同心よりうれしく思う。審査員、協賛、運営に力を貸してくださった方々に感謝するばかりである。

表現の自由についてかまびすしく論じられるのは、今日にはじまったことではない。また、エロティシズムがその争点となりやすいことも、あまたの例を見る通りである。「どこまでが芸術でどこからが猥褻か」―と机上で線引きすることは健全な社会の運営にとって必要でありながら、人間性の一面を否定してしまう危険もはらんでいる。

性について語ったり表現したりすることは、ある人にとっては楽しく快いことであるのに、別の人を傷つけたり苦痛を強いる結果になることがある。それほどにエロティシズムの輪郭線は移ろいやすく、繊細なものである。最小公倍数的な規約と規制を以ってして、作品の質を決定することはなかなかに難しい。

私たちにできる一つのことは、作品という花を一つ一つ手塩にかけて育てることであろう。自分の生命を 肯定し他者の生命を慈しむエロスの根源に立ち返っての制作を志したいと思う。女性の自由な表現活動が エロティシズムを消費行為に堕落することから救い、今日の喜びを明日の生命に繋げていく力となることを 希望して、本年も作品発表の場をここに開くものである。

2014年4月
東京女子エロ画祭実行委員会

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